症状と漢方

乙字湯(おつじとう)

乙字湯は日本で生まれた漢方薬です。江戸時代の医師、原南陽(はらなんよう)によってつくられました。乙字湯の「乙」は甲・乙・丙の乙で、乙字湯のほかに、甲字湯(こうじとう)や丙字湯(へいじとう)などの処方もつくられています。甲字湯や丙字湯は痔の漢方薬ではありませんが、乙字湯は痔に使用されることがほとんどです。

 

詳しく見る

藿香正気散(かっこうしょうきさん)

藿香正気散(かっこうしょうきさん)は「和剤局方(わざいきょくほう)」という漢方の古典で紹介されている漢方薬です。処方名の頭についた藿香(かっこう)は、体に取り付いた邪(ウイルスなどの病原菌)を発散させる生薬で、この処方の主薬でもあります。次の「正気(しょうき)」とは、からだの内外の冷えや湿気などが原因で、乱れてしまった気を正すという意味で、この処方名が付けられました。

詳しく見る

葛根湯(かっこんとう)

「カゼには葛根湯」というのは、世間一般で広く言われていることです。しかし、カゼにも種類や段階があり、どのような場合にも葛根湯が適しているというわけではありません。葛根湯が適したカゼとはひき始めから数日間です。カゼには初期に使用するのが葛根湯なのです。

詳しく見る

加味逍遥散(かみしょうようさん)

加味逍遥散の原方は中国の古典である「和剤局方(わざいきょくほう)」に収載されている逍遥散(しょうようさん)です。これに駆瘀血(くおけつ。古く滞った血を取り除き、血液を循環させる)作用の牡丹皮(ぼたんぴ)と清熱(せいねつ。熱を冷ます)作用のある山梔子(さんしし)を加えた処方です。中国では、丹梔逍遥散(たんししょうようさん)とも呼ばれています。牡丹皮は「立てば芍薬(しゃくやく)座れば牡丹(ぼたん)歩く姿は百合(ゆり)の花」の慣用句にも表現されている、牡丹の根皮です。山梔子は果実が熟しても口を開かないといわれて名付けられたクチナシの実をさしています。

詳しく見る

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

荊芥連翹湯は花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質を改善する漢方薬に位置づけられています。体質を改善するためには、服用が長期間におよぶケースもあります。西洋薬の抗アレルギー剤のように花粉が本格的に飛び交う1〜2ヵ月前から服用する用い方をされているのも荊芥連翹湯の特徴です。

詳しく見る

五淋散(ごりんさん)

石淋・気淋・膏淋・労淋・熱淋という膀胱、尿路に関する5つのトラブルを五淋といい、この五淋に効果のある処方という意味で、五淋散(ごりんさん)という名前が付けられました。五淋散の淋(りん)とは「オシッコがしぶって出にくくポタポタと切れ切れに出る病態」をさします。

詳しく見る

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

十味敗毒湯は「万病回春(まんびょうかいしゅん)」という中国の古い書物に記載されている荊防敗毒散(けいぼうはいどくさん)を基に華岡青洲が創方した漢方薬です。名のとおり10種類の薬草から構成されています。

これら10種類の薬草の力で皮膚の病気(化膿性疾患)を敗毒(毒素をなくす)することができるということから、処方名がつけられました。

詳しく見る

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

小青竜湯は、8種類の生薬からなり、風邪薬としてよく知られた葛根湯(かっこんとう)と同じく、麻黄(まおう)、桂皮(けいひ)が中心となって、からだを温め寒けをとり、風邪を発散する漢方薬です。その上、細辛(さいしん)、乾姜(かんきょう)、五味子(ごみし)、半夏(はんげ)などの生薬の配合により、冷えたからだに溜まった水分を取り除く作用が加味されています。それゆえ、かぜの炎症が鼻やノドに出たり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、涙を訴える花粉症(アレルギー性鼻炎)、サラサラとした薄い痰がでる気管支炎、咳発作が激しい気管支喘息などの治療を得意とした処方なのです。

詳しく見る

生薬便秘薬(しょうやくべんぴやく)

生薬便秘薬は、便の排泄を高めるダイオウ、センナ、アロエ、腸管の運動を整えるシャクヤク、キジツ、コウボクにガジュツ、カンゾウを配合した8種類の生薬が含まれています。ダイオウ、センナは民間薬としても広く知られた生薬ですが、家庭で栽培されていることも多いアロエも下剤としての効果を持つ生薬で、蘆薈(ろかい)という生薬名も付いています。

詳しく見る

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

清上防風湯は、熱邪を取り除くものや風邪を散らすものを中心に、12種類の生薬から構成されています。風熱の邪を取り除く生薬にはいろいろありますが、清上防風湯は特に皮膚に効果の高い生薬の組み合わせでできています。特に「赤くて勢いのある炎症性のニキビ」に適しているのが清上防風湯です。続けて服用すると、ニキビの出にくい体づくりにも役立ちます。

詳しく見る

続命湯(ぞくめいとう)

続命湯は9種類の薬草からできています。その働きは3つのグループに大きくわけられます。主薬の当帰(とうき)、川芎(せんきゅう)、桂皮(けいひ)で頭や手足をはじめ全身の血液循環をよくして、しびれや麻痺を改善させます。麻黄(まおう)、石膏(せっこう)、杏仁(きょうにん)では、利水の働きにより浮腫・はれを取り除き、主薬の循環作用を助けます。また、人参、甘草、生姜により消化吸収に努め、全身の運動機能を回復します。

 

詳しく見る

疎経活血湯(そけいかっけつとう)

疎経活血湯とは、経絡(けいらく、気血の通り道)を疎通し、その中を流れている血液を活性化するという薬能から名づけられたものです。17種類もの多くの薬草からなっているので、その働きがわかりにくいですが、簡単に申し上げますと2つのグループに大きく分けられます。直接痛みをちらす去風湿薬(きょふうしつやく)のグループと、間接的ですが血液の循環をよくして温めることで痛みを改善する駆瘀血薬(くおけつやく)のグループからなっています。

詳しく見る

麦門冬湯(ばくもんどうとう)

麦門冬湯は金匱要略(きんきようりゃく)という漢方の古典で紹介されている漢方薬です。主薬(メインとなる生薬)が麦門冬(ばくもんどう)であることから、麦門冬湯と名付けられました。庭や道端で見られるジャノヒゲという植物の根から得られる生薬が麦門冬で、せき止め、痰きりなどの作用のほかに、体内に潤いを与える効果もあります。

詳しく見る

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は汗かきで、関節が腫れたり、足がむくんだりする方の漢方薬です。このような訴えは太っている方に多く、自分の体重が下半身に負担を掛けています。また、その肥満もブヨブヨとした水太りというのが特徴です。

詳しく見る

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

防風通聖散の処方名には、主薬である防風(ぼうふう)という薬草が含まれていることから名付けられました。また、通聖(つうしょう)には聖人(優れた人)という意味があり、防風が主薬になった優れた薬という意味が込められています。防風通聖散は18種類の薬草から構成されています。

 

詳しく見る

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)は金の時代(13世紀ごろ)の中国で生まれた漢方薬です。漢方薬の中では比較的新しい時代のものとも言えます。疲れた体には元気を補う必要があるという考え方を背景にしてつくられた処方です。

漢方では人間の体を上、中、下の3つの部分に分けて考えていますが、このなかで中とはお腹のことをさします。補中益気湯の名前は「中(お腹)の機能を補って、気を益す(ます)薬」という意味になっています。

 

詳しく見る

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

苓桂朮甘湯の適している方は、平素から体が弱くて低血圧や冷え症などがあり、前述した水滞の症状があるような方です。消化吸収機能が低下している方もおられます。天井がぐるぐると回るような回転性めまいや、船に乗って揺れているようなめまいにも効果があります。また、朝礼などでずっと立っている時に倒れてしまいやすい起立性低血圧の方にも適しています。

詳しく見る

▲ このページのトップへ