漢方Q&A

漢方Q&A
よくある漢方の質問にお答えします。漢方講座もあわせてご覧ください。
 
漢方薬にはどのような種類(剤形)がありますか。

漢方薬といえば、まず思い浮かべるのが煎じ薬。これは湯剤といって、土瓶などに生薬と水を入れ加熱して生薬の成分を抽出したものです。漢方薬には、このほかに散剤(生薬を粉末にして混合したもの)、丸剤(生薬を粉末にしたものに蜂蜜などを加えて丸く固めたもの)などが昔からあります。エキス剤とは湯剤・散剤・丸剤として服用されていたものからエキス分を抽出し、水分を蒸発させ乾燥エキスとして、西洋薬と同じように錠剤、散剤、カプセル剤などに加工したものです。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬の名前には何か意味があるのですか。

漢方薬の名前は漢字で表現されていて難しく感じますが、それぞれ意味があります。意味がわかると、薬の働きや成分がわかって漢方の知識が深まり楽しいものです。いくつかのパターンを紹介しますと、

  • 1) 配合されている主な生薬の名前に由来するもの
    • ・葛根湯(カッコントウ): 葛根(クズの根)が主薬でほかに6種類の生薬が配合
    • ・麻黄湯(マオウトウ): 主薬の麻黄ほか3種類の生薬からなる
  • 2)その薬の効能を表しているもの
    • ・補中益気湯(ホチュウエッキトウ): おなか(中)を補って元気を益す(消化機能を補って元気にする)効果がある
  • 3)1)と2)を兼ねたもの
    • ・半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ): 半夏が配合され、心(みぞおちあたり)のモヤモヤ(不安や神経症状)を取り除く(瀉する)効果がある

▲ このページのトップへ

 
西洋薬とはどう違うのですか。また、漢方薬は、どんな病気に向いていますか。

西洋薬(新薬)は、人工的に化学合成された物質がほとんどで、多くは一つの成分で構成されていて一つの疾患、症状に強い薬理作用を示します。それに対して漢方薬は自然の生薬を使用し、一つの処方は原則として二種類以上の生薬で構成され、多くの成分を含んでいるので、様々な症状に対応することができます。病院で検査をしても異常がないのに自覚症状がある、原因がわからない慢性病、アレルギーなど体質のからんだ病気、虚弱者や高齢者には漢方薬が向いています。

▲ このページのトップへ

 
煎じ薬とエキス剤どちらがよく効きますか。

基本的に大きな差はないと考えられます。ただ、煎じ薬では個人の体質や病気の状態に合わせて、処方中の薬の分量を加減したり、他の生薬を加えたりできます。いわゆる「匙加減(さじかげん)」です。あらかじめ工場でつくられたエキス剤では、処方内の分量比が決まっていて、加減できません。しかし、エキス剤は煎じ薬に比べ、携帯に便利で煎じる手間もいらなくて、楽に長期継続できるため、今日のように普及しました。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬にはなぜいくつもの効能・効果(働き)があるのですか。

漢方薬は、飲まれる方の体質や現在のからだの状態、症状の現れ方など(漢方でいう証)から、総合的に判断して処方が決められます。したがって証が合えば、西洋医学的には異なる病名であっても同じ処方を使用することが少なくありません。そのため、幅広い病状・症状に適応することになり、いくつもの効能・効果が期待できるのです。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬は西洋薬に比べて副作用が少ないと言われていますが、本当ですか。漢方薬にも副作用があるのでしょうか。

漢方薬は、一般的に効き目が穏やかなものが多いことから、副作用がないと思われがちですが、これは誤解です。薬である限り、どのような薬にも薬効があるのと同時に副作用があります。ただ、薬の種類によって、また人によって、副作用の発生頻度や種類、程度は異なってきます。薬を飲んだ後、病状が悪化したり、どうもいつもと違うなと感じたときには服用を中止し、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬といえども妊娠中の服用は避けたほうがいいでしょうか。

奇形が発生した西洋薬のような報告は、今のところ漢方薬の場合ありません。しかし、胎児に影響を及ぼしやすい妊娠初期(妊娠6〜11週)はできるだけどんな薬でものまないにこしたことはありません。また、漢方薬の中には子宮収縮を強める生薬が配合されているものもあり、「漢方薬なら安全」と勝手に思い込んで、のみ続けていると不都合な結果を生むこともあります。服用する際は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。

▲ このページのトップへ

 
漢方を他の薬(西洋薬または他の漢方薬)と併用してもいいですか。

最近では、西洋薬と漢方薬の併用も多くなり、それぞれの長所・短所を補い、より効果的な治療が期待されています。しかし、二種類以上の薬を同時に服用する場合に問題となるのは、一方の薬の薬効が期待どおりに現れなかったり、逆に薬効が増強されるなど思わぬ現象(相互作用)が起きることです。二ヵ所以上の病院や薬局でもらったお薬を自分の判断で服用することは避けてください。必ずかかりつけの医師や薬剤師にご相談ください。

▲ このページのトップへ

 
自分に効いた薬を他の人に飲ませてもいいですか。人によって飲む薬も変わってくるのでしょうか。

同じ病状を現していても、漢方では、一人一人の証(症状・体質)によって、使われる漢方薬が決められます。自分には効果があったからといって、同じ症状のように見える人に効果があるとは限りません。それどころか、かえって副作用がでることもあります。つい、身近な家族が自分と同じ病気だと思っても、自分で判断せずに、医師または薬剤師に相談して、その人に合った適切な漢方薬を服用してください。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬はすべてお湯で飲むのですか。お湯以外のもので漢方薬を服用してもいいですか。

原則として水またはお湯で服用してください。子どもの場合など、苦くてどうしても飲みにくい場合は水飴をからませるなどしてください。お茶やコーヒーなどは、その成分のタンニンやカフェインの作用で悪影響をもたらすことがあります。牛乳やジュースも薬の吸収低下や化学変化を起こす恐れがあるといわれています。お酒による服用は、アルコールと薬の相互作用により、薬効に影響することがあります。

▲ このページのトップへ

 
漢方薬は長く飲まないと効かないのですか。どのくらいの期間飲み続ければ効果がでますか。

結論から言えば、病気の種類や軽重によって早く効くものもあれば、長くかかるものもありまちまちです。特に漢方薬だから長く飲まないと効かないとは一概に言えません。たとえば、食べすぎや飲みすぎによる一過性の胃腸症状や軽い風邪などの急性病では、処方が合えば一服で効果のでる場合もあります。一方、慢性的に経過する病気や生活習慣病では、食養生や生活養生と共に比較的長期間服用してはじめて効果のでる場合もあります。効果がでるまでの期間は病気や症状によっても異なりますが、1ヶ月服用しても思わしくない時は、医師や薬剤師にご相談されることをおすすめします。

▲ このページのトップへ

 
効き目がない場合には飲む量を多くしてもいいですか。

医師や薬剤師から漢方薬をもらった場合には、専門的な判断から服用量が決められています。もし効果がない場合には、その専門家に相談してください。市販のエキス剤には、服用量が記されています。効果がないからといって、相談なく自己判断で量を増やすことはおやめください。

▲ このページのトップへ

 
子どもにはどのようして飲ませるのですか。

漢方薬は苦くて飲みにくいといわれますが、必ずしもそうではありません。子どもによく適応する小建中湯(ショウケンチュウトウ)などは、非常に甘く飲みやすい薬です。子どもが飲みたがらないのは、何とか飲まそうといった気持ちが子どもに伝わり、子どもは懸命に拒否することが多いのです。おやつでも与えるような態度で少しずつ飲ませると、結構飲んでくれます。どうしても飲まない場合は、水飴や砂糖などを加えると飲みやすくなります。

▲ このページのトップへ